寝てるのか起きてるのかが分からん…
コレが二日酔いってヤツっすか?













Trip!!〜26〜













「う゛ぅ〜…ああ゛ー…」


眼を瞑って頭痛と戦う。
昨日は結構、遅くまで起きてたからね…
その分の睡眠は欲しいね。
…というワケで無理やり眼を瞑って寝ようとしてるんだけど…





(眠れんっ!!)





眼が覚めて眠れなかった…




















(…喉乾いた。)


起きているせいなのか、唸っている内に喉が渇いてきた。
ベッドの近くに置いているであろう水差しを取ろうとして眼を開けた…










「……あ゛ぁ゛?」










今までウチは何処で寝ていたと言うんだよ。

























「……。」


なんだ此処?
周りが真っ暗だ。
そしてなんか部屋の断片みたいなのがチラホラ存在している。


「………。」


その場に座った。
変な場所には無意味に動いちゃいけないんだからね。
別に頭が痛いからじゃないからね。
動くのが面倒臭いってワケじゃないからね。





「……。」





…なんも起こんない。
やっぱ動かないと進まないし帰れないよね。
分かってたよ。そんくらい。
だがウチは動かんよ!!
だって、めんどくs…(以下略)

























「…もう帰りたいぞ。」

埒が明かない。
先に動いたら負けだと思うんだけどね。
「よっこいしょういち…」と古いネタを言いながらやっと動く事にした…

























ダルイ。

キツイ。

頭痛い。

面倒臭い。


「二日酔いってこんなんなんかね。」


昨日飲み過ぎたからなー…
何回もあんな風に飲んでたら…肝硬変なるよね。うん。


「当分、飲まねぇぞ。」


一人言と共に暗闇の中を歩いて行った…

























…』




















「…!!」




















その声は…




















突然の背後から聞こえる声にウチはゆっくり振り迎えった…。




















「あ…にさま……」






























閉まっていた記憶が蘇る…






























「あにさま!」


が小さな部屋に居る人物を呼ぶ。
その人物は呼ばれて御簾を両手で持ち上げる。


、おいで。」


現れたその人物は「あにさま」と呼ばれたが、 と同じ顔。
姿はどう見ても女の子だった。
了承を得た は笑顔で部屋に入る。





「あにさま、あにさま!」





入った瞬間、 は兄様に跳び付いた。
その反動で兄様は抱きしめたまま尻もちをつく。
急に跳び付いて来たにも関わらず、兄様は優しく微笑んで の頭を撫でる…






























『なんで私を殺したの?』





「ちが……」





向かい合うようになった と記憶の中にある兄様。
蘇る記憶に足が震える。




















『御神(ミカミ)家』には昔から女性に不思議な力があった。





双子で生まれてきた私達に多くの者が期待した。





だけど生まれたのは男の子と女の子。





今の医学で言うと二卵性双生児。





期待した者たちは少し落胆したが、一人は女の子という事で皆、その子に大きな期待を向けた。




















だがその期待も虚しく…




















『どうなっている!?』





一人の大人が叫ぶ。
そう、その女の子には何も力が無かった。
逆に双子の兄の方…覚束無い言葉だが、四歳にして未来を見る力があった。





『仕方が無い…兄の方を御神家の巫女にするしか…』




















『私は の代わりに御神家の奥に、 は私の代わりに護衛の人間に…』





そう、だが…本当は捨てられる筈のウチだったけど、まだ期待があると思われ、男として武術などを叩き込まれた。
…結局、どれをしても落ちこぼれだったけど。
だけど兄様はそんなウチを見て悲しい顔をする。





『ごめんなさい。』





一族に内緒で入り込む兄様の部屋に行くといつも謝れる。
ウチはその意味が分からなかった。
武術を叩き込まれるだけで精一杯のウチは、兄様のように頭が良くなかった。





「なんで?」

「わたしが の ばしょを もらった から。」





ウチは別にどうでも良かった。





は あにさまが ずっと そばに いてくれたら いいの。」





だから なんにも要らなかった。




















『ずっと一緒だって約束したのに…なんで殺したの?』





思い出したくない。





早く帰りたい。





じゃないと『何かが』ウチを襲う。





じゃないと『ウチ』は『ウチ』じゃなくなる…










「兄…様……ウチ…も、行かなきゃ………」










昔は一緒に居たかった存在から逃げようとした。
一瞬キョトンとした兄様だったけど、直ぐニンマリと左右の口角を上げた。










に帰る場所なんてあるの?』










「っつ!?」




















の返る場所は何処? 御神家? 私? それとも…




















≪あの部屋≫ ー…?』






























動けない。
あの≪記憶≫がウチの動きを止める。





暗い…地下にある部屋…





繋がれた両手両足…





床には大量に置かれた御香……





そして…




















の所為で両目が無くなってしまった…』




















軽く眼を閉じた兄様が次に眼を開いたら…




















ある筈の眼球が無かった……






























「いやぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!!!」





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あとがき

途中で切ってしまって申し訳ないです。
てか、いつもの事だけど。(笑)
難産でした。
本当は二日酔いで弱った所を白アリスが呼びだす(卑怯な!)シーンを書こうかなって思っていましたが…
なんでやねん!!Σ
アヴィスで兄と口論してます。(シュールだ)
もうちょっと此の話は後に引っ張って行きたかったなぁ〜(´∀`)