寂しいような…それでいて、心が落ち着く鎮魂歌……
Trip!!〜21〜
「…終わったぞ。」
男の子が演奏を終えた。
今更ながら…彼女に届いただろうか?
「あんがと。」
もう一度お礼を言うと彼は「 ? 」と言うような顔をした。
「 ? どしたん?」
「お前、左目どうした?」
(あ、やべ。)
咄嗟に左目を隠した。
「え、左目がどうなっとん??」
「今さっきは金色だったよな?」
『今さっきは』……
じゃあ、今は普通か。
「そうだったね。」
「ぅえいっ!?」
いつの間にか眼鏡の男の子がウチの隣で立っていた。
…いつの間に。
「えー…ウチ、元々 黒っぽい茶色なんだけど。」
「見間違えなんじゃないん?」と眼鏡の子に左目を見せた。
「うーん…そうみたいかもね。」
「でしょでしょ。」
なんというゴリ押し。
「ハァー…まぁいい。おい、お前。」
ピアノを弾いてくれた男の子が呼ぶ。
お前…か……
なんか悲しい…
すると眼鏡君(名前変わり過ぎ)がピアノ少年に向かって歩いて…
殴った…
「ってぇ!」
「今のはエリオットが悪いよ。」
「女性に向かって『お前』はないよ。」と説教をしている。
「…悪かったな。」
素直に謝ってくる彼にちょっと笑ってしまった。
「な! 人が謝ってんのに笑うのか!?」
「違くてさ…なんか…いいね。そーゆーの。」
「……。」
「ウチの事なら気にせんで良いよ。」と言った。
「…で?」
「ん?」
2人は椅子に座って弾く準備をしている。
…此処でBLを考えてしまったウチ……チネッ!!
「いつまで居るんだ?」
「……あー…。」
そういえば そうだ。
もう此処には用事無いし。
出て行っても良いんやけど……
『あに…まっ……!』
…ホラ。来た。
ウチはその場に尻を着いた。
「大丈夫ですか?」
眼鏡君が気にかけてきた。
あー…やっぱり、こうなるワケね。
「あー…うん。ちょっとキツかったりするだけ。」
こう話している間にも≪アレ≫が流れている。
「おい…だったら寮まで連れて行くぞ?」
ピアノ少年がウチに近付いて立たせようとする。
「あっ、触らんで。」
体を出来るだけ後ろに下げた。
案の定、彼の手はウチを触る事が出来なかった。
「なんでだよ。」
「…ちょっとした貧血だから直ぐ良くなるって。」
「やけ、大丈夫っちゃ。」と笑うと彼は不機嫌な顔でピアノに向かった。
(…危ねぇー。)
今のウチに触ると≪アレ≫が相手にまで見えてしまう。
小さく溜息をついて目を瞑る。
彼等の演奏が始まった。
「すごーい。」
演奏が終わってウチは感想を漏らした。
「当たり前だ。オレが……って、おい!?!?」
またウチを見て…今度は赤くなりながら怒鳴る。
だから、ウチが何したってのさ。
「足を閉じろっ!!!!」
「……あ。」
そういえば今さっき座り方を変えたんだっけ。
THE・M字開脚。
「……まあ、良いじゃん。」
「良くねぇ!!」
またコッチに向かってウチの両膝を掴む。
「ひゃっ!?」
「 !? 」
ぅを!
まさか閉じさせられるとは思わなかった!!
しかも変な言葉出たし…ちょw何言ってんだかwww
つか、ピアノ少年は驚いて手を離した。
まあ、其の御蔭で自分で閉める事が出来たんだが。
顔が赤くなって…可愛いv
「二人共、何やってんの?」
眼鏡君がウチ等を見てそう言った。
…ウチにも分からん。
「早くしないと図書館閉まっちゃうよ。」とピアノ少年に催促をしている。
「こ、今度会った時はちゃんと女らしくしろよっ!!」
ウチに注意を促して二人は出て行った。
「…なんだったんだろ。」
ウチはまた足を広げて中を見た。
「ウチの見たって誰も興奮せんて。」
そういう問題じゃない。
きっと『はしたない』の方だね。
バタン!
「「……え。」」
今日、この部屋はお客さんが一杯デスネ。
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あとがき
途中で切りました。(笑)
ウチんトコのエリオットは偽物です。
でも、きっと純情なんですよ。彼。(笑)