気まず過ぎて出たくない…













Trip!!〜18〜













「はぁ…」


(…眠い。)


昨日の出来事の事を考えてしまって余り寝ていない。


(昨日の内にドアに鍵を閉めているから誰も入って来れないし…)


ノックをされたが、寝たフリで過ごした。
此処って、ホテル並みに設備が良いから引き籠っても特に不備はない。
飯は無いけど。
起きて顔を洗ったりした後、着替えもせずに備え付けの椅子に座って窓の外を見ていた。


「あーーー………」


意味の無い母音を出す。


「ウチが悪いよな…うん。悪いよな……」


よく昨日の発言をしたなと思いたいぐらいだ。


「穴があったら入りたいぃ〜!!!」


其れの繰り返しだった……




















「…何やってんですか。」




















「……。」

「オヤ、驚かないのですか?」


「楽しくありませんネェ〜」と勝手に真向かいに座り始めたコイツ。


「……ハッ、あ、アレ? え、なんで おるん?」


確かに驚いたけど、今のウチは他の事を考えていたからリアクションが後からやって来た。
ブレイクさんは普通に飴を出して食べだした。


「此処の使用人が『ノックをしても返事が無い』と騒いでいましたので…」


騒ぐ? まだ朝……あ、昼だ。
いつの間にか昼になっていた。
しかもコイツはコイツで「お茶が欲しいデス。」と愚痴りやがった。
此処はセルフじゃ!


「あー…洗面所にコップあるよ。」

「…華がありませんヨ。」

「飲めれば良いじゃん。」


ウチは洗面所から水を淹れたコップを持ってきた。


「…で、なんなん?」


勝手に入りやがって。
不法侵入だよ。
訴えるぞ。こら。


「私のは無いのですか?」

「は? 飲むん?」


欲しかったんかい!


「申し訳無いけど、コップは一つしか無いもので。」


コレは俺のじゃ!
一口飲んでマーキングをしてやった。


「ムカツキますねぇ〜」


ニヤニヤと笑いながらテーブルに足を乗せた。
…行儀悪ぃ。


「で、引き籠っている 君はどうしたんですカ?」


ガリガリ飴を砕く。
飴…欲しいな。


「…別に。あー…只、自己嫌悪中。」


まぁ、いつもの事やけど。


「何かあったんデスカ?」


もう二個目を食べ始めた。




















「……ブレイクさんが脱いでくれたら話しても良いかも。」




















何を言ってんだ。





…間





「…は?」


お、珍しく目を見開いてますぜ。この人。


「だって〜肌白いし。『脱いだら凄いんデス☆』とかなりそうだし。…黄色人種のウチにとっては凄くムカツクんだよねぇ〜。」


本音だったりもする。
ウチは不敵に笑い、スイッチが入った。


「肌綺麗だよねぇ〜…」

「…変態デス。」

「え、何を今更。ウチは変態だよ。」

「自分で認めるのですか。」


ニコ(ヤ)リと笑うと呆れた顔を向ける。





「あー…その顔、可愛いかも…。」





「………。」

「あー…触りたい。」


いいな。綺麗な人はなんでも可愛くて。
てか、この人を入れて五人って可愛いよねぇ〜。
こー…言いたくなるよね?





俺の嫁!!





「フフフ……。」

「気持ち悪いンデ、止めてください。」










唯一、この人に勝てるのは変態発言だな…うん。


「あ、あー…アカン…萌える……駄目だ。落ち着け自分……フフフ……」


ちょw マジもちつけwww

























「あー…まぁ、其れは冗談で……。」


ハァハァと荒い息を抑えて話を戻す。


「…フゥ、私、貴女に た〜いせつな体を汚されたくないのでv」

「……キモ。」


今さっきまでキモかった奴に言われたくないと思ったな。コイツ。



「ウチがね、ちょっと喧嘩売っちゃったんだよねぇ〜」


笑いながら話す。
ついでに「あ〜あ、なんか やっちゃったよねぇ〜」ってコメントも残した。


「其れで自己嫌悪ですか。」

「………んー…。」


そんなに時間が経ってないのにもうテーブルは飴玉の包みカスだらけ。


「ウチってなんか思った事言ったら人を傷つけてしまうんよねー。」


言ったら怒られると分かってても言っちゃう…
嫌な性格だよな。


「そしていっつも後から後悔。…結局、ウチが悪いんだけどね。」










そう、いつもウチが悪い。










「……。」


ブレイクさんはウチの話を聞いている…と思う。
包装されている飴玉を両手でクルクルと回してるけど。


「あぁー…どーしよ……」


何も言ってくれんから、自分に問いかけていた。
するとブレイクさんはテーブルから足を降ろして普通に座った。
テーブルに肩肘を付いてウチを見る。





「貴女はもう少し自分の発言に自信を持ちなさい。」





「そんなに悩むのなら言わなかったら良いのに。」と言う。


「……デスヨネー。」


分かってるよ。そんくらい。
カタン…とウチの目の前に飴玉を数個置いた。
ブレイクさんを見ると「ドウゾ」と言われた。
ゆっくり包装を解いて口の中に入れた。
…うん。普通だ。





謝りに行きたいケド……





「でも、出会った時に言えるかなぁ〜…」


出会ったら出会ったらで上手く言葉を発する事が出来るのかが心配だ。


「……あと、自分の行動にも自信を持ちなサイ。」

「……うー…」


またまたデスヨネ〜。


「……頑張る…。」

「偉いデスヨ〜。」


一応、そう答えたら、「特別にナデナデしてあげますよ〜」と言ったから…





テーブルに頭を下げた。




















…間




















「……ん。」


なんだよこの間は。
早く撫でてよ。


「…撫でて欲しいんデスカ……?」

「…んー……。」


机に顎を付けたまま顔を上げてブレイクさんを見る。
ブレイクさんは「本当に撫でてもらいたいのか」という顔でウチを見た。


「んー…早くしてよ……」

「…ハイハイ。」


もう一度ウチは顔を伏せて頭にブレイクさんの手が来るのを待った。





なでなで…





(あー…気持ちいい……)


もっと触って欲しくて頭を動かす。


「貴女は猫デスカ…。」

「あ〜…猫、良いねぇ〜。可愛いよねぇ〜…。」


生まれ変わったら猫になっても良いかも。


「ってかさ…」


ナデナデされながらブレイクさんに言った。


「なんですか。」






























「ウチが今さっき言った『んー…早くしてよ』って夜だったらエロくない?」






























撫でる手が止まった。





「あw そうでも無い? www」





この後に来るツッコミを待っていた。





ペシン





予想通り、軽く叩かれた。


「イタイよ〜。」


痛くないけど、流れ的に言ってしまう。


「軽くだから心配ないデス。さ、変態も戻って来たようですし…もう帰ります。」

「え〜。もっと撫でてよぉ〜。」


さっきあった熱が無くなるとやっぱり淋しい。
ブレイクさんは立ち上がってタンスの中に入った。










「…ありがと。」










ウチは内側からタンスの扉を閉めようとするブレイクさんに言った。


「スッキリですか?」

「まぁ…多分ね。」


「でも1人で考えるよりマシかな?」と言いながらウチも扉に手を添える。
「閉めてあげる」と言うとブレイクさんは手を中に入れた。





「…ありがとね






























ザクスおにーちゃんww」






























バタンッ






























言った瞬間にウチは扉を思い切り閉めてやった。
ガタゴトと音を鳴らしたが、ウチは体重を掛けて扉を抑える。
ちょっとした攻防戦の後、ウチは勝利した。


「…フッ……勝った…。」


ウチはベッドに乗り、仰向けに寝た。


「…やれる。…ウチはやれるけ……」




















次の再会に向けて暗示をかけて…





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あとがき

ブレイクはなにかと絡ませやすい。
今回は、『 の謝りたいけど ちゃんと言えるのか…』というヘタレ話ですかね?
因みにブレイクは仕事サボる為に潜り込みました。
鍵がかかって密室状態ですからね。(笑)
実は夢で此処の夢主さんがブレイクとイチャコラしながら今後の展開をクリアしてFin...という流れを見たんですが…
その流れの中に夢主は邪気眼を発動していなかった!!
勿論、私は読み手のように見ていましたから
「最強設定 何処 行った!?!?」
とツッコミしながら起きました。(笑)
ええ、ちゃんと邪気眼は発動させますよ。(笑)
只、いつ其れに触れようかと迷ってますね。
今回、一番好きなのは、やっぱり「ザクスおにーちゃんv」と嫌味たっぷり言わせる場面ですね。
前回、腰を抜かされた屈辱を晴らしています。(笑)