さあ、なんて答えよう…
Trip!!〜13〜
「あー…えーっと、取り敢えずアリバイがあればいいんだよな……」
「貴女にアリバイがあるのでしょうカ?」
「………。」
どうしてこの人達はこー…人の動作を探るのでしょうか?
ウチ、説明すんのヘタなんやけど。
「ありのままを言えばいいんですよ?」
尋問するならカツ丼をください。
「正直に……」
「そう!正直にです!!」
小さな子を励ますようにシャロンちゃんが両手に力が籠る。
「えー…っと、ゴメン、本当に申し訳ないけど…正直に話したらウチはどうなるん?」
言ったとしても身の保証が欲しかった。
「そうですネェ〜下手したら逮捕? ですかネ…?」
なんだその疑問形は。
「逮捕か……ま、いいか。」
別にどうでもいいし。
そう呟くとブレイクさんは眼を見開いた。
「オヤオヤ〜? 此処にも居ましたカ。」
「は?」
なんだ其の意味深な言葉は。
目が合うとニコリと笑う。
「ハイハーイ〜。さっさと吐きましょうネェ〜?」
「え、ゲロ?」
「 さん…?」
シャロンちゃんがまたハリセンを出そうとしていたので口を閉じた。
「うーん…じゃあ、ウチの身元から言った方がいいんかな?」
正直に…って言ってもなんか全部言ってしまいそうだし……
「ええ…もしかしたら其処からの方が分かりやすくて宜しいかと。」
空になったティーカップを置くと、直ぐさまブレイクさんが紅茶を淹れた。
「……じゃあ
『こんなんでイイんかね?』」
取り敢えず日本語を言ってみた。
でも、その一言だけじゃあ二人は「頭可笑しくなったか?」みたいな顔だったので、もうちょい話してみた。
『あー…分からん?分からんよね??
………THE・ロリコン・ブレイクさん』
「あー…お分かりいただけたでしょうか? ……取り敢えず、ウチは此の国の人じゃないんで。」
言葉を戻して説明をした。
「ええ。」
二人に確認を取ってもらって、次に移る。
「えーっと……次なんですけど………」
ちょっと濁ってしまう。
でも、言わないと牢屋行きだし…ね。
「その…メイド長?その人の後を追ってみました。」
「あー…えーと、ウチ、≪見≫えるんです。」
目を左に流しながら話す。
「あん時…ウチ、寝とったやん?」
シャロンちゃんの方を見ると「ええ…」と答えた。
「なんか物音が聞こえて其れで『なんやろ?』っち思って起きたら、誰かがシャロンちゃんを窓から連れて行きよったんよ。」
ウチの説明が続く。
「其れでどーしょーか思ってたらあの人が出てきて……」
「……とまぁ、こんな感じですね。」
嘘っぱちもいいところだ。
何が「屋敷は見つからないように出た」とか
「此処に入って来れたのはそのメイド長が、その連れ去った人の侵入を見たからだ」とか
「入ったのはいいけど、メイド長の姿が見えなくなって」とか
「動けずにその場に居たらやっと姿を現して、追ってみたら此の部屋に辿り着いた」とか……
(騙されて欲しいな。)
嘘だと思われないようにポーカーフェースで過ごした。
その顔は真面目に且つ、ちょっと思い出し笑い気味で。
「ヘェ… 君、≪視≫えるんですカ?」
「あー…そうですね。≪見≫えますね。」
何か考えるような顔をするブレイクさん。
「視える…ってどんな感じですか!?」
シャロンちゃんはなんか感想聞いてくるし…
(うん、騙された。)
、2度目の勝利。
「デハ…貴女を『保護』しなければなりませんネ……」
黙っていたブレイクさんから一言。
「……は?」
今、何言ったんだ?
「だからァ〜。 君を保護しなければならないと言ったんですヨォ〜?」
ズイっと顔アップ。
どうして此処の人は顔を近づけるのかな…?
しかも無駄に綺麗だし。
「ど、どして…?」
紅い眼がウチを見る。
……カッコイイぞコノヤロー!!!!
「鴉から聞いたんですガ、契約者無しのチェインが貴女を襲ったと聞いているんですヨv」
パっと離れて花瓶に生けられてる花を弄る。
「私ネー、調べてみたんですヨ。…でも、『契約者無しのチェインが人を襲う』というのは事例が無いんですヨ。」
で、今さっき 君が言った霊を≪視る≫力…
「何かしらの原因で貴女がチェインが好む≪餌≫となっていると思いましテ…」
少しだけ静かになる。
『グッ…人間…人間……美味そう……』
「なんか良い匂いがする。」
(あー…だからアノ時………え?)
「あれ…? アリスちゃんっちチェインなん………?」
その一言で二人は固まった。
「え、知らなかったんですか…?」
「其処から説明デスカ……」
唖然とする二人。
「え、いや、だって別に関係無いし…。『アリスちゃんはチェインだよv』っち空気読めって事ですか!?」
無理だよ!!
「…ソウデスネ。あの時まで貴女は無関係でしたシ…?」
また何処かへ彷徨うブレイクさん。
……もちついてください。
「ま、取り敢えず今日は此処までにしましょうカ。」
「そうですね… さん、今日はパンドラの客室をお使いください。」
「あー…ありがと。」
一応、お礼を言って客室までブレイクさんが連れて行く事になった。
「そういえば…本当は の方が名前だったんですカ?」
客室までの道程を2人で行く。
「あー…ソウデスネ。でもソッチで呼ばんといて。」
「おや? 別にいいじゃないですカ。」
上からウチを見る。
「いや、だって……」
恥ずかしいモン……
「………。」
「は?」っち思われた。
「いや! だって!! 同性なら別に良いんやけど、男になると恥ずかしいしっっ!!!!」
っだー!!
なんでこんな恥ずかしい話をウチからするんだよ!!
今、リアルに顔から火が出てるけねっ!!!!
思い出せば先輩が自分の彼氏に「 っち言ってみ?」って吹っ掛けたから……!!
……思い出したくもない………
「あはは〜。お嬢様のスカートの中を見る変態さんだと思えば…心は乙女ですカ〜v」
「いや〜おちょくる人が増えて…ブレイク、嬉しいですー。」っておい!
「ウチは負けんっ!!」
「そう言っていられるのも今のうちデスヨ〜。」
ケラケラと笑う。
クソッ、絶対に負けんからな…!!
「そろそろ客室デス。」
長い廊下を歩いてブレイクさんが言った。
本当に長い…。
「ここデース。」
ジャンッと両手でドアを指した後、丁寧に開けてくれた。
「あー…ありがと「ところでですネ…」
中に入って挨拶をしようと思ったけど、急にブレイクさんがウチの言葉を遮った。
「私、思うんですケド…」
ドアを閉めようとしても生憎、ドアノブはブレイクさんの手の中。
何か隠しているでショウ?
「へ?」
「貴女みたいにお化けを視る人間なんて沢山いますよ。其れなのに 君、貴女だけが襲われる…」
またあの紅い眼で私を見る。
今度はちょっと怖い。
「………。」
「…ま、其れもいつか聞こうと思いますガ。」
黙ってしまったウチをブレイクさんは肯定と考えた。
実際、そうだけど。
「その時を楽しみにしていマスヨ……
君ーーーー」
耳元でウチの名前を囁かれた。
「〜〜〜〜っつ!?」
今度はウチが声にならない声を出した。
「おやおや〜お顔が真っ赤デスヨ〜♪」
ヒラヒラと手を振るその中にはエミリーちゃん。
……すっかり忘れてた。
ウチは恥ずかしくて睨むだけ。
「ではでは…オヤスミナサイマセ。」
バタンとドアが閉じ、ウチは直ぐその場に座った。
「こ…腰が抜けたぁ〜!!」
そう、先輩の彼氏にウチの名前を呼ばれたら腰を抜かして顔が真っ赤になってしまった。
二人はキョトンとしてその後は大笑い。
「うぅー…だから嫌なんだよ………」
少し涙ぐんだのは内緒だ…
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あとがき
まぁ、こんな感じで少し の可愛さが出たわけであって…。(笑)
えっと〜?
これでブレイクさんにフラグが立ちましたか?(笑)
私、実は早くあの学校に行きたいんですよ!!
今度はエリオットにフラグを立てる予定なんで…
あれ…?
総受け…??