シャロンちゃんに解毒薬を飲ませると呼吸が落ち着き、静かに眠った。
Trip!!〜11〜
「では、任せました…。」
朝、ブレイクさんはメイド小母さんにシャロンちゃんを任せて部屋を出た。
(フゥー…一段落か。)
中で溜息を出していたら視界が変わった。
『ありがとうございました…』
涙ぐみながらメイド小母さんはウチから出て行った。
「はぁー…なんでこう……慌てるんかが分からん…解せぬ(笑)。」
「もう少し落ち着いてくれてもよかったのに…」と小母さんに言うと、小母さんはキョトンとした。
…ゴメン、萌えん。
『当然です! シャロン様は大切な御方ですから!!』
「大切な……」
『私にとって、貴女は大切な御方です……』
≪わたしをミて…≫
いい加減にして欲しい。
「あー…そうなんか。そやね。」
また。
「もうシャロンちゃんも安静になったし…もう十分やろ?」
『そう…ですね。でも、もう少し傍に居たかったのですが……』
「逝ってくれん?」
笑っている筈なんだけど、冷たい笑い…
小母さんは悪くないのに……ゴメンネ。
「………。」
『…そうですわね。霊はさっさと逝った方がいいですものね…。』
寂しい顔を見せながら小母さんは光となって消えた…
もう其処には静かに眠っているシャロンちゃんとその傍で突っ立っているウチだけ…
近くのソファーに座ってボーっとする。
「あー…ムシャクシャする……」
自分を抑えられない自分に歯痒くなる。
前まではゲームやパソコンで流していたけど生憎、此の世界にはなぁーにも無い…。
「………『かーごめ かーごーめー…』
急に歌いたくなった。
『かーごの なーかの とーりーはー』
なんでコレを歌ってしまったのだろう。
『いーつ いーつ でーあーうー』
別に大好きなアニソンでも良かったのに。
『よーあーけーとー ばーんーにー』
でも、今の気持ちはブルーだし。
『つーると かーめが すーべったー』
低い声しか出なかったし。
『うしろのしょうめん だーあれ…』
この歌はなんの為に歌われたのだろう…?
「……もうちょい低い方が怖いかな?」
この童歌は夜に歌われると絶対ビビると思う。
「『あー…』…『あー…』…こんなん?」
Q.今さっきの雰囲気は何処に行ったんだよ。
A.人間、切り替えるのがいいんだよ…
一人で自問自答をやっていた。
「……あ゛」
思えば…
「ブレイクさん、あのメイド小母さんの名前言ってた……!!」
死んだ筈の人を見た → 名前を呼ばれる → 返事をする → 本人だと認める → ウチは小母さんのせいでその場に≪居ない≫…
「……ウチ、絶対この場所に居たらいけない!!」
そう、なんせ此処は国の治安維持機関の中。
忍び込んだウチは歓迎されないだろう。
メイド小母さんの素早さならどうにかなったかもしれないが…
「逝かせてしまった…!!!」
「おろろ〜」言いたい!!
「ま、窓!」
ウチは立ち上がってベランダに向かう。
「……ッハ。」
つい鼻で笑ってしまった。
つか笑い事やねぇし!!
『ーーーーー。』
「!!!」
耳をすませば…
カンテゥリーロード〜♪
じゃなくて…!!
数人の足音が聞こえるじゃん!!
「いっそ物陰に!!」
と思った瞬間、アレを思い出してウチは身を隠した…
ガチャ
ドアが開かれて三人が入ってきた。
一人はオズでもう一人はブレイクさん。そして最後の一人は眼鏡をかけていた。
「ん…」
どうやらシャロンちゃんが目覚めたようだ。
「この大馬鹿者!!!」
バチーン!!
(……。)
シャロンちゃん無双が始まった。
…なんとか落ち着いたみたいで今度は泣きだした。
『ザクス兄さん』っちブレイクさんの事かい……
(いいね〜)
なんか…温かい。
瞼が重くなる。
嗚呼…眠たいのは丁度良い日差しのせいか……
『かわいそうな 〜♪』
頭の中で誰かが謳う。
『ちちさま、ははさま、みーんな みんな』
子供の声…
『そのてでころした』
少女がニヒルに笑ったと、見てないのに分かった……
違う…
あれは!!
『ころした ころした♪』
叫んで否定をしても歌は止まらない。
『いみごの 、あにさまもころした…』
『 …』
「いやだっっっ!!!!!」
「何が『嫌だ!!!』デスカ。」
プニと頬を突かれた。
「う゛あ゛!?」
そういえばベランダで寝ていた事を思い出して飛び起きた。
だけど起きた場所はベランダではなく、ソファーの上だった。
「おはようございますv…と言っても もう夜ですが。」
椅子に座ってシャロンちゃんが挨拶をしてきた。
「………おは………あ゛。」
見つかってしまった…
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あとがき
が隠れていた場所はベランダでした。
昨晩のエコーがベランダに居たのに気付かなかった事からカーテンの影に隠れながら居たわけです。
…なんだコリャ。
さっさと の力を卍解(笑)させたい。
だって最強主人公だし。